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歌をしるべに ~短歌で綴る迷い道~

迷い道に入り込み右往左往する軌跡とか、痛みとか、時々は宝物も。

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ほんのり残る渋さと

【とろとろと秋を煮てゆく素直にはなれない柿の実をなだめつつ】

大量の柿をいただいたのだけど、とてもかたい実だったのでコンポートにした。
煮詰めても煮詰めてもそのかたさは自己主張し続けている。

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変わらない笑顔

【夢の中だけで時々逢う人は雪解け水のような笑顔だ】

もう二度と逢うこともないであろう君。
夢の中では二人とも昔みたいに笑っているのに。

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統制された味

【農薬の霧の向こうにふくふくと大豆は育つ虫を蹴落とし】

田園風景が広がる中、大豆畑が白い霧で煙る。
でも枝豆はやっぱり美味しくて、複雑な気持ちが胸をよぎる。

(神戸新聞『読者文芸』11/14 尾崎まゆみ氏 特選)

今年4回目の尾崎まゆみ先生の評、嬉しいです!
いつも丁寧に読んでいただき、本当にありがとうございます。

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home

【開かれた場所では呼吸困難で殻に篭って息吹き返す】

大勢の人と会うのは楽しくもあると同時に疲労困憊する。
帰宅してホッと一息、やっぱりここがいちばん。

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ちりも積もれば

【寝食と何ら変わらぬ糧として詠み重ねたり四年の月日】

短歌をぽつぽつと作り始めて丸四年が過ぎた(らしい)。
過ぎてみればあっと言う間だ。

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締まらない

【夕暮れの曇天の空だんだんと重みを増して閉じて行く今日】

晴れた日の夕焼けは一日の終わりのご褒美のようでもあり、報われた気がする。
今日みたいな日はどんよりしたままいつの間にか夜になり、一日の締めとしては曖昧な感じ。


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天候不順

【暑いのか寒いのかわからない日も心の底がじめじめとして】

日中と朝晩の寒暖差が激しかったり、そもそも体調がすぐれなくて寒熱を行き来したり。
晴れていてもこれだから、雨が降ったりしたら、もう。


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拠りどころ

【満たされぬまま曇りゆく硝子瓶いつまで抱いているのでしょうか】

思い切って手放すときっと楽になれる。
でも、これを手放してしまったら私は。

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意外にも

【褒められた私の部分 私にはずっと嫌われ続けていたね】

コンプレックスだったところを褒められ、面映ゆいながらも少し自信が。
どこをどんな風に見て評価されているかなんて、本当にわからないもの。


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駄々っ子のように

【ないものを欲しいとねだる無邪気さはいつしか君の足枷となる】

小さな子がおねだりをするのは可愛らしくもあるが。
身の丈を知らない高望みは、痛々しいばかりでなく前進をも止めてしまう。

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呼吸困難

【前向きを正しいとする惑星の酸素は薄く呼吸が浅い】

もちろん前向きなのは悪いことではない。
ただ、前向き至上主義なコミュニティは肌に合わない。息苦しい。

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たとえばバニラの香りの

【焼き立てのふんわりとした何らかに包まれたくてコンビニへ行く】

ホットケーキ?チーズスフレ?何でもいいけど、疲れ果てた今はそんな気分。
コンビニに焼き立てなんてないと分かっているけれど。

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物差しで測れないもの

【善悪の目盛りから成る羅針盤だけでは往けぬこの広い海】

絶対的かつ普遍的な価値と思われがちな善悪という概念。
こうも複雑な世の中では通用しないことも多い。

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黒魔術

【ぬばたまの胸の内から漏れ出でて自らまでも蝕んだ呪詛】

放った言葉は自分に返ってくるもの。
だからと言って溜めたままにしておいても、また。

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虚無を過ごす

【何もかも眠りについた後の音ただ聞いているだけの命だ】

特に理由もなく夜ふかしをする。
何をするというでもなく、ただひとりでそこにぽつん、と居るだけ。

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空に続く道

【真っ直ぐに走って空を駆け上がり雲に向かって飛び込んでみる】

見晴らしの良い登り坂を登りきると、真っ青な空に乗り心地の良さそうな雲が現れた。
思わずうっとり、いやいや、安全運転でないとね。


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持てる力

【守るもの持たない人も持つ人もそれぞれ別の強さがあって】

どちらが偉いとか偉くないとか、優劣なんてない。
お互いがお互いの立場で助け合えればそれでいいじゃないか。


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少しずつ減ってゆくもの

【0時には昨日の殻が脱げてまた一枚減った私の時間】

毎日、時間を皮を一枚ずつ剝ぐように消費している。
それはもう確実に、昨日と今日の境目に溶け落ちてゆく。

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苦みという刺激

【毒であるはずの苦味に癒される たとえば珈琲、君の囁き】

元々、苦い味は毒性を示すもののはずであって、だから子供はピーマンを嫌うのだという。
程よい苦味には様々な効力があるけれど、くれぐれも摂取過多は禁物。


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未練の火

【燃え尽きてしまえば楽になれるのに残り火にまだ絆(ほだ)されている】

中途半端に火がつくといつまでもくすぶり続けてしまう。
自分で消すことの出来ない火を持て余したまま、時は過ぎてゆく。


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たしかにここで

【あまりにも日常過ぎる空間の非日常は非日常過ぎて】

普段から過ごす場でイベントが起こるとそれはもはや別の場。
後から同じ場所で思い返してもリアリティがないのが不思議。


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腐れ縁?

【生温い延長戦の果てにある「当たり前」って悪くはないね】

色々あっても何となく。
空気みたい、はちょっと行き過ぎかもしれないけれど。

 

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凍り付いてもなお

【冷製のパスタもいまや普通だし冷やご飯にも愛はあるのよ】

ただし、炊き立てをすぐ冷凍する、少し霧を吹いて解凍する、ぐらいの手間はかけること。
雑炊やチャーハンなんて冷やご飯の方が美味しくできるぐらいだ。


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月いちのご褒美

【今月も頑張りました そう言って褒めてもらえる満月にだけ】

楽しみにしている満月の夜、どうか晴れて、と祈る毎月。
私のすべてを包み込んでくれる。

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次。

【ここからは新たな色で描き出すもう破り捨てたくはないから】

一旦白い紙に戻ってやり直す。
同じ轍は踏まないようにしたい。

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素敵な虚構

【美しい嘘だと思う宙に浮くフォークに絡む赤いナポリタン】

昭和な雰囲気の漂う純喫茶のショーケース。
ずっと眺めていても飽きない。

(NHK短歌 11月号 題「嘘」松村由利子氏 選 佳作 )

 

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幻影

【おそらくはファントムなのだ君の目に映る私の姿はただの】

「分かってないなあ。」
でもそれはお互い様なんだろう。


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一点の曇りもない

【雲ひとつない朝の空抱きしめるくすんだ肺を青くしたくて】

ゴロリと仰向けになり秋晴れの空を見上げる。
晴れない気持ちを少しだけ軽くしてくれるような気がする。


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爽やかな空気は

【さかむけにストッキングを引っかけるからりと晴れた秋の悪戯】

乾燥した気候は気持ちが良いけれど、手荒れが進行するのもまたこの季節。
防寒にストッキングが増えるけれど、ダメにする回数も増える。

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排水溝の詰り

【一日の穢れをバスルームで流す秘密ばかりが溜まり続ける】

浴室の排水溝はまめに掃除をしないとすぐ汚れる。
ここに全ての汚れが集結するのだから仕方ないのだが。

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